CASE導入事例
エス・ピー・エル株式会社 様
演奏を支える“楽器”としての音響 ― エス・ピー・エル株式会社がK-array Pinnacle-KR202 IIを追加導入
- 事業内容
- 音楽イベントのサポートやサウンドシステムの提供、PAを手掛ける
- 導入製品
- K-array Pinnacle-KR202 IIシステム
—まず、加藤さんの音響との出会いからお聞かせください。
加藤 元々演奏よりも機械が好きで、高校時代に友人のフォークコンサートを録音したことが「音」への興味の原点です。
私はPAを学べる学校には通っていませんので、大ホール勤務の先輩やパワーアンプを設計している方に直接教わるなど、知識を吸収してきました。現在は舞台公演や地域のイベントを中心にPA業務を行っています。
自分がずっと大切にしているのは、“音を大きくする”のではなく、“演者のエネルギーをそのまま伝える”という考え方です。スピーカーシステムは演奏を支える“楽器”のひとつであり、音を補うのではなく、伝えるためにあると思っています。
—K-arrayと出会ったのはいつ頃ですか?
加藤 約20年前です。K-arrayの初期プロトタイプを見せてもらったのですが、その小さな筐体から出てくる音に衝撃を受けました。
とくに印象的だったのが、広小路のパレードで使用したとき。
発電機とアンプをリアカーに積んで動かしながら鳴らしたのですが(笑)、無理に音量を上げなくても前方にしっかり届く。音の“佇まい”が他とはまったく違うと強く感じました。

第34回スウィングバンドタケトヨ BIGBAND JAZZコンサート「LOVE」
—K-arrayに惹かれた理由はありますか?
加藤 「音を大きくする」のではなく「音を届ける」という考え方が、自分と一致しているからです。距距離減衰が少なく、優しく届く。パワーで押すのではなく、声や楽器の自然な延長線として空間に広がるのがK-arrayの魅力です。
また、舞台演出ととても相性が良いと感じています。 スピーカーを前に置かず後方に配置しても破綻しにくく、「音の壁」を作らないので舞台が自然に見える。機材が本来の空間の美しさを損なわないのも大きな利点です。
—これまでどのような現場でK-arrayを使用されてきましたか?
加藤 スペイン舞踊団の公演、民謡・郷土芸能イベント、富山での郡上おどり、地域の舞台イベント、ビッグバンドなど、本当にさまざまな現場で使ってきました。
特に、演出の中に自然に存在してほしい音”が求められる現場で、K-arrayはとても評価が高いですね。
—KR202 IIを導入した背景を教えてください。
加藤 以前からKR202を1セット所持しており、足りない場合はレンタルで対応していましたが、特定の現場では欠かせない存在になっているという実感がありました。
それに加え、新しいKR202 IIのクオリティが大きく向上していたこと、そして自社で保有しておきたいという実務的な理由が導入の決め手になりました。
—KR202 IIと旧モデルの違いを感じることはありますか?
加藤 音の一体感が増していて、“一枚の音”になったと感じます。細かい点ですが、金具の精度や堅牢性が大幅にアップしており、プロダクトとしての完成度が上がりました。
—現場での評価はいかがですか?
加藤 演者や舞台監督からは、「スピーカーの存在が消えるくらい自然」「舞台の奥行きがそのまま見える」という声を多くいただきます。楽器の定位が明瞭で、一音一音が呼吸するように立ち上がるのは、K-arrayならではですね。
会場スタッフからは「こんなに小さくてこんなに届くの?」と驚かれることも多く、客席でも舞台袖でも、「場所による差を感じない」と好評です。
—今後、K-arrayをどのように活用していきたいですか?
加藤 KR202 IIを使った自然な音場づくり、そしてお客さんがよりリラックスできる環境づくりにこだわっていきたいです。K-arrayを使うことで、演者のエネルギーがもっと素直に伝わる空間を作っていければと思っています。

写真左からK-arrayの魅力を伝えるオペレーター杉藤芳明氏・ プランナー加藤明氏・サウンドアトリエ チューニング吉田英明氏・ステージマン宮下温(みやしたはる)氏

長年にわたり舞台公演や地域イベントの音響を担ってきた、エス・ピー・エル株式会社の加藤氏。この春、K-array「Pinnacle-KR202 IIシステム」を追加導入した背景には、加藤氏が長年追い求めてきた“音の理想”がありました。本記事では、加藤氏の歩み、K-arrayとの出会い、その音の魅力、そして導入の決め手について、じっくりお話を伺いました。