CASE導入事例

株式会社アッカ・インターナショナル 様

アッカ・インターナショナル

face-to-faceで会議ができない分、いかに会議の水準を高め情報を共有するかが大切になってきています。

事業内容
フルフィルメントプロバイダー
導入製品
beyerdynamic社 Phonum(Bluetooth®対応ワイヤレススピーカーフォン)

全国のアパレルメーカーとECサイトをつなぐプラットフォームを提供している、株式会社アッカ・インターナショナル。Web会議用スピーカーフォンとしてbeyerdynamic社製 Phonum(フォナム)を導入いただきました。
Phonumの使い心地やコロナ禍における働き方について、代表取締役社長 加藤 大和様にお話を伺いました。

—この度はお時間をいただきありがとうございます。まずはアッカ・インターナショナル様の事業内容について教えてください。

加藤 アッカ・インターナショナルはアパレルネット通販のバックヤードの仕事をしている会社です。物流やカスタマーサポート、商品の撮影、そして通販に必要なデータを作成しています。また「ALICE」という在庫連帯システムを自社で開発し、販売可能な在庫を一元化、ZOZOTOWNやamazon、楽天といった複数のECモールと連帯しコスト削減や販売機会の損失を防ぐ仕組みを提供しています。

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Eコマースの世界では欠かせない撮影・採寸・原稿の頭文字を取って物流用語で「ささげ」と呼ばれる業務

—どのような場面でPhonumをご使用頂いていますか?

加藤 Web会議システムと一緒に外付けのスピーカーフォンとしてPhonumを使用しています。エコーキャンセリングとノイズキャンセリング機能が両方搭載されているので相手側からも聞き取りやすいと言われますし、我々も相手の声がクリアに聞こえます。また操作性が高く、説明書を読まなくても見たまま使用できるという点も非常にポイントが高いです。軽くて持ち運びが簡単なため会議を行う部屋に都度持ち込んで使用しています。本体自体もですが持ち運び用のハードケースがとてもかっこ良いですよね!

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実際にご使用いただいているWeb会議用ワイヤレススピーカーフォン「Phonum」

—高評価いただきありがとうございます!beyerdynamic社はドイツのメーカーですがデザイン面においても非常に定評がある会社です。リモートワークが推奨される以前からご使用いただいているとのことですが、Phonumはどれぐらいの頻度で使用されていますか?

加藤 現在コロナの影響で会議が全てWeb会議になっており、毎日と言っていいほど使用しています。お客様とのWeb会議はもちろん弊社は拠点が5つに分かれているため、5拠点をつないでWeb会議をする際にも使用しています。

以前は一般的なECサイトで検索上位に上がってくるスピーカーフォンを使用していました。しかし実際に使ってみると音が割れたり音の跳ね返りがあったりして話すほうも話しづらいし、聞いているほうも聞きとりづらいという問題に悩まされていました。

私たちは会議のクオリティを非常に重要視しているのですが、せっかく良い議論がなされていてもこういったツールがスタンダードに達していないと、会議の質が下がってしまうと感じていました。そんな時に紹介されたのがPhonumでした。Phonumは一般的なECサイトで販売されている安価なものと比べると少し価格設定が高めですが、それだけの価値があると思います。現在は本社でのみ使用していますが、使い勝手が良いため他拠点への導入も検討しているところです。

アッカ・インターナショナル

開放感がありとても気持ちの良い会議室

—機材への投資を前向きに検討されるきっかけはあったのでしょうか。

加藤 お付き合いのある会社での体験が元になっています。実際に会議室を利用させてもらい「会議の質はハードのクオリティである程度決まる」というのを肌で感じました。話している側と聞いている側、両方の環境を整えることで会議の質が格段に高まる。それを見習って投資すべきだと考えたのが最初です。

—コロナ禍でリモートワークをする会社が増えていますが、現在の働き方について教えてください。

加藤 先日まで本社はWeb会議などを多用しフルリモートで運営していました。物流センターなどの現場はリモートワークを行うことができないためシフト制にし、出社する人数をある程度絞って運営しています。感染防止策としては作業者間の距離を空けたりオペレーションを重ねないようにして対応しています。

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インタビューに応えてくださった株式会社アッカ・インターナショナル 代表取締役社長 加藤 大和様

—外出自粛の影響によりネットでモノを買う習慣が定着し、ECサイトの需要が高まっているというニュースをよく目にします。御社はどのように対応されているのでしょうか。

加藤 実際、コロナの影響で通販の需要が急激に高まっており、この数か月で3~4倍もの需要増となっています。人員を減らして出荷数を上げるのは通常であればかなり困難です。弊社では自社開発の倉庫管理システム「ONE」を用いロボットをこのシステムと連帯させ、これまで人の手で行っていたピッキング作業の自動化に成功しています。

例えば一日に5万件出荷するセンターがあったとして、すべてを人で対応するには300~400名ほど人員が必要でした。そこにロボットを導入し、仕事の割合で言うと90%をロボットが行い残りの10%を人がまかなう。そうすることで60名程で全体をオペレーションすることができます。

全てを人間で運営しているセンターだと、注文が増えることで更に何百人と人員を補充する必要がありました。しかし作業人数を倍にしたからといって、単純に倍の荷物を出せるかというとそうではありません。実際は同じスペース内に人が多くいると生産性が落ちてしまいます。今までの方法では季節や週、曜日や時間など物量の波に対する波動対応は非常に難しいものがありました。

しかしロボットを追加で導入したり機能をアップデートすることで、ロボットが行っていた作業の生産性をぐっと引き上げることができます。フレキシブルに対応できる、ここがロボットの良い所です。需要の増加に対し、現在は出社する人数をそこまで増やすことなく倍の量の荷物を出荷することができています。ロボットのすごさや可能性というのを今回の混乱の中で知れたという一面はあります。

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在庫をロボットが管理することで、人=コストを削減しながらキャパを増やすことができる

—大変興味深いお話をありがとうございます。ロボットが倉庫内を走り回っている絵を想像するととても近未来的な印象を受けますが、ロボットの導入を決めたときの周囲の反応はいかがでしたか?

加藤 3年前ロボットを導入する際には「導入にかかる初期費用に対しペイできない」「ロボットがまだ未完成では」という声もありました。実際2~3年たって使いこなせてくるようになると、その間のノウハウを習得する時間というのは確実に必要だったと思います。昨日今日でこのコロナで起きた需要増に対応するだけの使いこなし方をできるかというと、難しいものがあります。徐々にアップデートしながらロボットを活用してきたおかげで、急激な出荷増にもかかわらず感染者が広まることを恐れ人が集まりにくくなっている最中、弊社だけが柔軟に出荷に対応することができました。

弊社はコンペを経てナイキのビジネスパートナーとなったのですが、全世界でナイキは何十か所も出荷センターを持ち共通してお客様の注文から「2日以内に製品を届ける」というポリシーがあります。しかしコロナの影響で、世界中の倉庫で受注後2日以内が8日まで伸びているのが現状です。そんなかでもロボットを駆使し生産性を上げ倍以上の出荷数をさばくことで、世界で唯一今回の需要増に対応することができました。

我々のセンターは世界でも今注目のセンターになっています。混乱の最中でもナイキのビジネスをずっと伸ばすサポートができているというのはとても嬉しいことです。(3年前にロボットを導入した我々というよりも、コンペで我々を選んでくれた)ナイキに先見の明があったということですね(笑)。

実は2年ほど前からナイキとセンターの準備を進めていて、今年ようやく稼働を始めたところだったので、今回はとてもタイミングが良かったと言えます。

—リモートワークを導入する中で課題を感じることはありますか?またその課題をクリアにするために行っていることがあれば教えてください。

加藤 face-to-faceで会議ができない分情報の伝わり方が均一でなくなっているのは事実で、いかに会議の水準を高め情報を共有するかが大切になってきています。それには会議の方法や進め方が非常に重要です。司会進行者がいて、意見を言う場や言わない場を決め、議事録をきちんととり、それを社内でまわして後で必ずフィードバックする。そういったプロセスを初めに作り、どんな小さな会議であっても実行するようにしています。

機器関係というのは良いものを買えばある程度のクオリティが保証されるので、ここへの投資は必要不可欠だし一番簡単な方法だと思います。しかし一般的に手に入るモノの中から良いものを選び出すのは、たくさんのレビューがあったとしてもとても難しいと感じます。

世の中に製品のレビューは数多くありますが、Phonumなど本当に良い機器を使ってフィードバックできていないのが現状だと思います。もっとこの機器を世に知らしめる必要があると思います。トライアルで1週間でも使うときっと手放せなくなります。マーケティングの方法であったり、より価値を実感できる現場に実際に使ってもらうと良いのではないでしょうか。

—「機材に投資することで会議のクオリティが上がった」というのは、こういった機材を販売する私たちにとってはとてもありがたいお言葉です。弊社は中小企業と呼ばれる部類に入るのですが、世の中に私たちのサービスや商品を広く知ってもらうのは中々難しいと感じています。

加藤 もともとアッカ・インターナショナルは一人プラス一人で始めた会社ですが、今ではナイキなど世界的な企業とお付き合いのある会社になりました。出しているサービスやプロダクトに会社の大小は関係ないと思います。いいものがあればそれが力となってみんなが評価してくれる。中小企業であろうと個人であろうと、世の中にはWebであったりSNSであったり、リーチできるツールがたくさんあります。我々のような小さな規模から始めた会社が現在ビックネームと組んで仕事できるようになったのは、強いソリューションを持っているからだと思います。

—「小さな企業であってもビジネスチャンスを広げるためにやれることはある」たくさんのヒントをいただいたように思います。弊社では社内用BGMなどのお仕事もやっておりますので、ご縁があればぜひお声がけ頂ければ幸いです。本日はありがとうございました。

アッカ・インターナショナル

編集後記

開放感がありとても気持ちの良いオフィスでお話を伺いました。

今回は「リモートワーク支援製品」ということでワイヤレススピーカーフォンPhonumの使い勝手についてインタビューをお願いしましたが、ロボットのお話など非常に興味深くついつい聞き入ってしまいました。(ちなみにお伺いした際にたまたま筆者が着ていた服は、まさにアッカ・インターナショナル様が携わっているECサイトから購入したものでした…!)

取材にご協力頂きましたアッカ・インターナショナルの加藤様にはこの場を借りて御礼を申し上げます。またこの度の導入にあたり、株式会社フロンティアコンサルティング様より販売協力を頂きました。